鑁阿寺の境内に入る際に拝観料を徴収するという検討がされているという記事を見つけました。
本堂が国宝に指定されたことで、これから観光客も増えていくとは思いますが、
どこでいくら徴収するのかは難しい問題ですね。
先日は、岩手県平泉町の中尊寺に行ってきましたが、
あちらは国宝の金色堂を始め、浄土庭園、周辺と平泉全体がすでに世界遺産に指定されています。
浄土庭園の方は時間がなくて寄ることができませんでしたが、
中尊寺は「金色堂」の周りだけ拝観料(800円)を徴収するシステムで、
その他のお堂の出入りは無料でした。
日光の寺社の場合、若干ぼったくりのような、商魂たくましい感じも否めず。
まだ世界遺産に指定されて間もない中尊寺の方は控えめに感じました。
中尊寺まで来て金色堂を見ない人はいないと思いますが(国宝建造物第1号ですし)、
無料で拝観できるお堂も、ひとつひとつ御朱印を用意していて、
そこで観光客にお金を落として行ってもらおうという狙いなのかなぁという印象を受けました。
中尊寺は、参道と奥にあるレストラン以外は、ほぼお寺一色で、
鑁阿寺のように市民の憩いの場として利用されているような広場はありませんでした。
文化財も博物館の様な新しい建物(讃衡蔵)にすべてまとめて展示されています。
鑁阿寺の場合には、遊技場があって幼児が遊んでいたり、老人が囲碁をしていたりと、
境内に入るだけで拝観料を取るということになると、いろいろ不都合も出てきそうですね。
門をくぐったら境内なのでしょうか?そもそもどこからが境内なのかよく分からないです^^
それに、文化財がズラッと並んでいれば、対価が明確なので観光客も納得できますが、
本堂が国宝になっただけの段階だとどうなのかなという気もします。
樺崎八幡宮の隣の浄土庭園も整備されて、
奥の院の道も一般の人にとって魅力があるような雰囲気が出てくると、
セット拝観料でガッポリ・・・(^_^)ということにもなろうかと思いますが。
鑁阿寺では、現在のところ、
拝観料が必要なのは団体で本堂・一切経堂の入館+住職の説明付の場合だけのようですが、
これだと効率が悪そうですね。
中尊寺の場合には、500円で多国語対応のガイドフォンを貸し出していて、
これならば個人旅行者からも徴収できるし、
解説に人員を割かずにお金を徴収できるいいシステムだなぁと思いました。
鑁阿寺 拝観料を検討 団体を対象に徴収
鑁阿寺本堂(足利市家富町)が国宝指定されたのを受け、同寺が団体客を対象に境内に入る場合にも拝観料の徴収を検討していることが、9日までに分かった。ただ同寺境内は同市の都市公園になっているため実施には同市との協議が必要。同寺は来月にも考えを伝えて協議に入り、今秋からの実施を目指す。
現在、境内は立ち入り自由で無料。団体客が本堂と一切経堂の内部を拝観する場合のみ、山越忍隆住職の説明付きで6千円(15人を超えた場合、一人につき400円)の有料となっている。
今回、同寺は文化財維持や保存のため15人以上の団体客を対象に200~400円の拝観料を徴収を検討中。具体的には(1)境内への拝観のみ(2)拝観と本堂などの建物の外観からの説明(3)拝観と本堂と一切経堂の内部での説明-の3パターンで料金体系を考えている。
ただ同寺境内は1967年に「大日苑」として都市公園の契約を同市と締結。同市では「公園は誰でも入れる公共施設。有料化になればで検討が必要」としているため、同寺は今後、市との協議の上、最終的な方向性を固めていく考えだ。
~2013年8月10日 下野新聞より
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